87年生まれ、うさぎの登り坂

3児の父。時にサッカーコーチ。時に教育、福祉に携わる人。〜好きなモノ、コト。刺さったモノ、コト。伝えたいモノ、コト。〜

個のクオリティ、創造性、意外性

学生時代の時から「週刊サッカーダイジェスト」を毎週購入していた。毎回様々な特集が組まれ、色々な角度から国内サッカーを取り上げていた。試合のプレビュー、レビューも楽しみの1つだった。そんなサッカーダイジェストだったが、雑誌が売れない時代+インターネットの影響もあったのか隔週雑誌に切り替わった。その分、中身が濃くなれば問題なかったが、内容もページも薄くなるというとても残念な雑誌に。ネットに転がっている情報をわざわざ紙にする必要はない。結局、縁を切ることとなった。

 

話は逸れたが、いくつもあるサッカー雑誌の中で、現在必ず購入しているのは、「footballista(フットボリスタ)」「サッカー批評」である。なぜ、購入しているかは、読み応えがあるから。ただそれだけ。

 

育成年代と結びつけながら読む

今回footballista(フットボリスタ)」の記事で個人的に刺さった内容があった。

モダンサッカーの戦術用語講座 ファイナルサード攻略その2

対談 レナート・バルディ(ボローニャ戦術分析アシスタントコーチ)✖️片野道郎(イタリア在住ジャーナリスト)

である。

 

中身はかなり割愛するが、

・対戦相手の研究・分析は極めて深いところまで進んでおり、チームの決まり事などは試合前に丸裸にされ、対策されている。

・決まったパターンに固執することは、相手の対策を助けるだけ。他の選択肢を持っていなければ、その対策を取られた時点で詰む。そこで違いを作り出すのは、

個のクオリティ、創造性、意外性である。

・今の時代、監督がやるべきことはプレーヤーが目の前の状況を自らの能力を生かして解決するの助けること、プレーヤーが自由にトライして失敗しながらの最良のプレー選択を学んでいけるような環境を用意すること。攻撃のフィニッシュは結局のところ、監督ではなく、選手の領域である。

 

なぜ、この内容に引っかかったのかというと、育成年代のうちから攻撃の型をはめすぎる指導者が多い印象があるからだ。ポジションしっかり決めて、幅とって、クロス放り込んで、中で仕留めるパターン。これはこれでありだし、1つの型を持つことで、他に派生することもきっとある。悪いことではない。

 

ただ、教えること、気づかせること、考えさせること、子どもに対して、色々なアプローチがある中で、あまりにも教えすぎていないか。目の前の勝利だけを捉えすぎてないか。教えすぎ、子どもに伝えすぎは子どもが持つ様々な発想、アイデアを奪うことに繋がるのではないかと私自身は考える。

 

守備の仕方、チームとしての守り方は仕込んでいい、と思う。多分。理詰めで考えるようになってほしいから。ただ、攻撃に関しては、ある程度好きにさせていいと思う。年代にもよるが、4年生くらいまでは団子サッカーじゃダメかしら。ボールを必死になって追いかける、ボール奪ったら、個人でどんどんドリブルで仕掛ける。奪われて、ロングボール蹴られる。裏取られて失点することもあるけど、子どもが必死にボール追いかける姿はサッカーの原点じゃないのかな。そんなチームで育った子のほうが中学生以降伸びるって誰かが言ってたし。

 

 

様々な指導者の価値観、指導方法があるから面白い。けれども、個のクオリティ、創造性、意外性の部分だけを切り取って考えると、子どものアイデアも大切にしたいよねという超個人的考えです。

 

おまけ

footballista(フットボリスタ)」に関しては、バックナンバーも読み放題になるプレミア会員がおすすめ。